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2011.09.29 *Thu*

善徳女王・・・アジるミシルと沈黙のトンマン

ミシルが嫌いだからミシルのことを書かないの?・・・って聞かれたことがありますが、そんなことはありません。
実はトンマンは、ミシルの前でこそ輝きます。ユシンの前より、ピダムの前より、ずっとずっとミシルと気持ちを合わせていますから、トンマン目線のわたくしめは、ミシルが大好きでございます。

ではなぜミシルを語らないのかといいますと、答えは簡単です。

ミシルは自分で全部しゃべっちゃうから。

彼女はトンマンと違って、「言葉の政治家」なんです。
だから、わざわざ理解しようとがんばったり、解説したりする必要がない。

たとえば、世に自分をアピールするシーンをみてください。

ミシルの場合、チヌン大帝死の直後の場面(1話だっけか?)が印象的でしたね。チヌン大帝の亡骸を前にして、配下が集まったのを確認した上で彼女が演説します。
「人を得るものが時代の主になる?・・・ごらんください。この者たちは私に従う者です。陛下ではなく私に。これからはミシルの時代です!」・・・って具合。
なんともわかりやすいアジテーション。こういうわかりやすさで、部下も視聴者も釣り込まれるんでしょうね。

もうひとつは、ミシルの乱。王を軟禁し自分が全権を委任されたとして開いた御前会議でのこと(46話ですね)。王女逮捕を命令し、自ら王座に座って貴族たちを仰天させたときも、こう言い放ちました。
「お前たちが何をした、お前たちが私腹を肥やし利権に群がる間、このミシルはこの国を率いてきた。陛下や血縁や聖骨がなんだというのだ。この国を守ってきたのはそんなものではない、このミシルだ!」
大嘘で固めた自作自演の大義ですが、なんだかこの人が正しいような気にさせる一喝ですね。

圧巻でございます。人を言葉で威圧するのはミシル様のお得意分野でございます。

一方、トンマン。彼女が政治家として世に出る最初の場面が日食エピ。
自身の策で王女として復権し、初めて公の場に出たというのに、トンマン自身は演説ひとつしない、・・・それどころか、言葉ひとつ発しない。ユシンとアルチョンに紹介されて表に出たら、あとは、あの弱っちい王と王妃が渾身の勇気を振り絞ってトンマンを王女として民衆に認めさせるという流れがあるだけ。
 ・・・なんででしょう。

もうひとつ、彼女を王に押し上げた場面があります。
ミシルの乱の厳戒令の中、トンマンがあえて敵陣の懐に飛び込んで公開裁判に臨んだ場面(49話ですね)。ここでもトンマンは、度胸と知恵と、そして部下たちの機敏な行動力で、貴族を掌握して味方につけ、公の場でミシル側に大打撃を与えます。
が、ミシルに負けを認めさせた瞬間もトンマンは無言。ミシルがトンマンに矢の射程を定めると、ただ身を投げ出してその的になるだけ(無事だったんだけどね)。

繰り返しますが、大事な場面ではトンマン、ほんっとうに何にもしゃべりません。

だから、初見のときには、このトンマンの強さ、正当性に気づきませんでした。ミシルを演じる女優さんに気持ちをもっていかれて、いかにもカリスマっぽく演説するミシルの方が、強い政治家、正しい政治家のようにみえたんです。

でも、二度目に観たときは、言葉の多いミシルの表面的なマジックではなく、無言のトンマンに、この物語を支える力の根源を感じました。
ミシルが目立ちすぎてトンマンの本質をわかりにくくしているのは、脚本の意図なのかなあって思うほどに、ちゃんとみると、トンマンのリーダーシップは強烈ですよ。

ドラマの中で展開する政策エピを追ってみてください。

トンマンは、神権を民に返すための天文台づくり、貴族から農奴を解放するための経済政策など、未来を見据えた政策を次々に打ち出し、失敗も経験しながらなんとか前進しています。
その一方でミシルって、具体的な政策が描かれてない。神権を使って民を騙すか、自分に不利になる人を陥れるばかり。
それでもミシルが「有能」とされているのは、まあ、国家の現状維持に長けていて仕切りがうまい、ということでしょう。その仕切りの中で、いろいろな人に恩を売って忠誠を誓わせ、人材を得て権勢を保っている。
しかし、それは国家の未来につながらない。
トンマンにして「優れた政治家が治めているのに、なぜ新羅は全く発展していないのでしょう」といわしめる。

ちょっときつい表現ですが、ミシルはつまり、トンマンが王室に復権する前からすでに終わっている政治家だったんじゃないでしょうか。
そう考えると、なぜ彼女が、いつも強気で言葉を使い人々を恐怖で抑え付けなければならなかったのか、なんとなくわかってくるんです。
そしてトンマンの方は、未来を具体的に描く力をもっているだけに、強気の演説を必要とせずとも、おのずと道が開かれる。
・・・・そういうことじゃないかなあ・・・。・・・どう思います?

そうそう。忘れちゃいけない・・・。
王女トンマンが、唯一、民を相手にがんばってアジった場面があります。

約束を破って開墾地から逃げた村人たちに対し、
「私は絶対諦めない、お前たちに自分たちの土地を与えてやる。穀物を作るだけではなく、生きる喜びを味わえるように。希望をもてるようにする」
と、珍しく語気荒く言い募りました。そして、逃亡の首謀者として、命乞いをする村の長たちを自らの手で切り殺します。
「お前は私との約束を捨てた。村人の未来を捨てた。」と泣きながら。

ミシルっぽい場面です。ミシルなら、切り捨てて当然、として、次に切り替えられたでしょう。
しかし、この後トンマンは手の震えが止まらず、ユシンから「王女様は正しかったんです。そう信じてください」なんてだめ押しをされて、ますます追い詰められます。
アジって力を示して衆愚の心をつかむやり方は、ミシルにとっては正当でも、トンマンには受け入れられない。トンマンはそれができない君主です。
「ミシルのようになりたい」といって政治家の道に進んだトンマンですが、こういう場面であえてその弱さを強調し、同時に、トンマンの特性を表現する。

この直後、ピダムがトンマンをなぐさめる場面も、よかったですね。
「ミシルのようにならなくても、十分強く見えます」。
・・・だから無理をしないで、という、ユシンとは対極的な支え方。ユシンとピダムの存在のあり方がよくわかりました。

トンマンは、強い王ではありません。地味なリーダーです。
行動を示して最善を尽くすのみ。
ここぞというときは、身を投げ出して立ち尽くす。
しかし、常に具体的で、やるべき道が明快に見えている。
言葉がないからこそ、その意図を知りたいと思うし、その後姿を追ってしまう。

やはり、この物語の求心力は、トンマンにあり、と思うわけです。
















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