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2011.11.08 *Tue*

「ピダムがみた最初の世界・・・トンマンという指標」

自分にさえ無関心だったピダムのこと

若かりし頃のピダムは、幾分、ぶっとんでましたよね。
人を殺すときのノリの良さとか、トンマンと同じレベル・同じ速さで悪巧みをやらかしちゃう感じとか、立場や状況を考えないマイペースさとか・・・まあ、いろいろと。
その中でワタクシが一番「ぶっとんでる」と思うのは、トンマンに会って王宮入りするその時まで、「自分が何者であるか」という一事に全然関心がなかったってことなんですよ。 
おい、こら、って感じです。
ほんっとうに何にも考えないで生きてきたのかよ、・・・・みたいな。

もちろん、自分が捨てられた子どもだということは知っている。
師匠であるムンノが、それを拾って剣術や学問を授けてくれたことを、ありがたいと思っている。
(だって、ムンノに対してはむちゃくちゃ殊勝でしたから。登場したばかりのとき、ピダムって、いつもムンノに叱られるか否かを気にしていたでしょう)
で、親については、深くは考えていない。捨てたからには事情があったんだろう、という程度。

でもね、そんなばかなって思っちゃうんですよ。
少しくらいは、お母さんを恋しがったり、よその子をうらやんだりするんじゃないかなあ。
なんで僕は・・・っとかって、考えないかなあ。・・・考えないんですね、ピダムは。
そういう奴なんですかね・・・・。

弱者・トンマンに出会う

とすると、やはり、ピダムがトンマンと出会ったことは、神のおぼしめしですね。
同じ捨てられた子どもでありながら、この違いをみよ!・・・と、天が言うとります。

自分が何者であるかをちゃんと追及したら、その挙句に命を狙われ、逃げ惑うトンマン。
まじめに逃げた結果、唯一無二の愛の対象である姉の死を招き、絶望のどん底に落とされるトンマン。
そこから這い上がり、ミシルに復讐を誓って、新羅の王宮に生きると決めたトンマン。

もうね、ピダムにとって、生き方のお手本みたいなもんですよ。
「お前もさ、そろそろ人生を考える時期に来てるよ・・・。自分が何者か、どこへ行くのか、この哲学の命題を、そろそろ追求しようじゃないの・・」と、神が言ったかどうかはわかりませんが、とにかく、ピダムはトンマンに出会いました。

ピダムは最初、逃げ惑う弱者トンマンが気の毒で「助けてあげたい」と思ったんだそうです。ムンノにそう言ってます。
「え、助けたいってそれは本心か?お前が人を助けようと思う日がくるなんて信じられない・・・」
と、ムンノは仰天しましたが、
「まあ、そういう気持ちになったのなら、それはいいことだ。やってみなさい」
と許可が下りました。
そうなんです。この頃のピダムは、ムンノの許可なしには動かない(動けないのではなく・・・)。
実は非常に殊勝な面を持ち合わせていた。
言い換えれば、化け物ピダムを人間ピダムに押し留めていたのは、ムンノという重石だったってことなんですけどね。

どうしてトンマンを助けたいと思ったのか。
それについては、以前、「魂で出会う」という記事でワタクシの考えを起こしましたので、よろしければご参照ください。
ピダム、初めて同情心を抱く・・・というわけでございます。

「愛」で強くなる弱者

さて、助けてあげたいと思うほど可哀想なはずの彼女に、とんでもない強さを感じる場面がありました。
毒矢を受けたチョンミョンのために、薬を求めて疾走するトンマンです。
ピダム、あまりの勢いにひるんでいましたね。
それまでは、気力を抜かれて逃げるばかりの無力な奴だった。
その弱き者が、「オンニを助けなければ」という状況になった途端、すべてのエネルギーを目に蓄えてピダムを見つめ、とんでもない力でひっぱって行こうとする。
これ別人か?と思うほどの生命のほとばしりでしょう。

薬を手に入れ戻ったときにはすでに遅く、チョンミョンの亡骸の前で慟哭するトンマンも目にしてしまいました。
その場に一緒にいたユシンやアルチョンと違って、ピダムにはチョンミョンに対する思い入れがありません。
だから、自分の気持ちではなく、トンマンの気持ちとしてこの場面をみていた。
自分が生まれて初めてそばにいて守ってやろうと思ったトンマンは、すでに、命をかけて誰かを愛し、愛される経験を知っている子でした。
チョンミョンの死は、トンマンにとって絶望以外の何ものでもありませんでした。
その嘆きの姿に、本来他人に冷淡であるはずのピダムも心を動かされます。
愛する家族もなく、自分が死んで泣いてくれる誰かも想像できない。そもそもそんな存在を必要としなかった。
そんなピダムだったのに、トンマンの嘆きに動揺し、その姿を正視できないほど胸を痛めたんです。

このチョンミョンの悲劇は、トンマンの強さをさらに引き出しました。
なんと、危険なはずのソラボルへ戻って、新羅を手に入れると言い出した。
可哀想な弱者トンマンに出会ったはずなのに、状況は一変しました。
ピダムは半信半疑ながらトンマンについていき、様子をみることにします。
このとき、ピダムがついていった理由。・・・その最も大事なポイントは多分、「新羅を手に入れる」という言葉ではなく、姉の死後に見せたトンマンの捨て身の強さでしょう。
救いようのない状況なのに、危険の渦中に自ら身を投じて血路を開こうとするわけですから、そりゃあ、ピダムのトンマンへの関心は高まりますよね。
最初に抱いた同情心なんてふっとんじゃうほど、トンマンは豊かに、多様にその表情を変えていく。
ユシンがハラハラしながらうろたえている横で、また、アルチョンが堅苦しく忠誠を誓って従う横で、ピダムだけ、新しいいたずらを見つけたように、生き生きと楽しんでいる様子は、なかなかキュートでした。

ピダム、自分の人生を開く

人に関心を抱くこと。異性に心を寄せること。その人と一緒にいたいと思うこと。
ムンノもびっくりなこの展開。今までのピダムではありえなかったことばかり。
ピダムの心の中で起こった変化は、ピダムの人生をも変えます。
トンマンのそばにいたいと漠然と思うようになったとき、「自分は何者なのか」という課題がふりかかってきた。
親は誰か?捨てられたのはなぜか?トンマンの傍にいることのできる身分なのか?
ようやく、自分探しが始まるわけですね。

この後、ピダムは、ムンノに初めて反抗して決裂したり、ミシルを実母と確認したり、花郎になって王宮に居場所を確保したり、・・・そういう紆余曲折を経験しながら、トンマンにより近く仕えることになります。
もう、ムンノの重石はいりません。
トンマンを大切に思う心を抱くことで、人として世に出て、自らの行動で彼女の役に立つことができる。
それも、ユシンのように心を犠牲にしてトンマンを支えるのではありません。
自分の心のままに、愛する気持ちに素直に従って傍にいるんです。

ピダムは、なぜトンマンに仕えるのか、と聞かれて答えますよね。
「自分はカモだから。世に出たときに、最初にみたものについていくんです」
「最初にみたもの」・・・。正確にいうと「最初に見えたもの」「最初に認識したもの」・・・かな?
トンマンに出会うまで、そして出会った後も、ピダムが認識する「この世」には、すべてトンマンが存在します。
本当に彼には、他に誰もいない。いつもいつも、トンマンただ一人、です。

彼女の存在そのものが、彼の人生の始まりであり、終焉だったんだなあって、そう思うんです。

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